草の根日記

主な関心事は仏教/自然/生命/瞑想です。一人言のように気楽に書いていきます。今この瞬間を見つめられますように。

本日学んだ昆虫と人間の目的のズレと農業のあり方について

 本日は私が学んだことに対して私の見識、考えたことを含みながら書いてみます。ですから、正確性には劣るところがあるかもしれません。遠慮なくご指定くださいましたらありがたいです。

 

 皆さんは野菜を栽培するときに肥料を使いますか?私が今勤めている会社では有機栽培によるミニトマトを栽培しています。一方マンゴーでは化成肥料も使っています。

 人が肥料を入れるのは何のためだと思いますか?それは野菜に栄養素を届けて成長を促進させ、収量を向上させるためだと思われるでしょう。しかし、実際には違います。肥料を入れることで作物が育ちにくい環境にしようとしているのです。

 一番分かりやすい化成肥料を例にしてみます。これを施肥すると作物の成長が早くなりますし、収量も向上するのは事実です。しかし、これは栄養が供給されて健康的で丈夫になっているからではありません。一つ一つの細胞の大きさが本来あるべき姿よりも大きくなっているだけなのです。細胞は増えてはいないのです。細胞の量は最初から決まっているのです。ですから、本来の姿よりも大きくなるものだから成長が早くなって、順調に育っていると錯覚するのです。しかし実際は植物体を弱体化させ、病害虫に対する低抗性を低くしているだけなのです。本来、植物にはその植物なりの成長に要する必要な時間があります。それをあえて早くさせているわけですから、非常に壊れやすい植物体になっているというわけです。
 そして、畑の土壌から考えてみますと作物の周りだけ栄養素が過剰になっているのです。つまり、土壌の栄養素のバランスが傾いているわけです。そのバランスを調整するために虫たちが作物の葉を食べて糞としてその栄養素を分散しようとするのです。
 しかし、虫たちがやってくると今度は農薬を使おうとします。そして、農薬を使うとその虫たちを殺してしまうことになるのです。そして、農薬を撒くことで生態系にも影響していきます。生態系が一度崩れてしまうとそこに住む昆虫や微生物がいなくなるのです。だから栄養素が枯渇して肥料をまた使うことになるのです。そして、使えば使うほどまた虫たちが土壌の栄養バランスを整えるためにやってくるのです。
 つまり、施肥→植物の弱体化→昆虫来訪→農薬散布→生態系破壊→土壌の栄養素の枯渇→施肥→植物の弱体化→昆虫来訪→農薬→生態系破壊→土壌の栄養素の枯渇という悪循環の中をぐるぐる回ってしまうわけです。だから結局は肥料を入れることで作物が育ちにくい環境を作ってしまっているのです。作物が育ちやすい環境を作るために肥料を与えているのに、これでは矛盾しています。本来の目的とは違ったことを人間はしているのです。

 ではその食べ物を悪循環から抜け出すためにはどうすれば良いのでしょうか?それはそれぞれの目的は何かと考えることです。

 そーやん(橋口創也)氏は

虫や自然界は「生態系(土)を豊かにする」という目的のために動いている。そして人間は「野菜を収穫する」という目的のために働いている。このズレがある限り、害虫の被害を根本的に解決することはできない。そこで、虫たちの目的と人間の目的を一致させてみる。

と、仰っています。

 つまり、生態系を豊かにしつつ、野菜を収穫できる状態に持っていくことが大切になってくるということです。

 そのための実践方法として、
・農薬を使わないこと
・化成肥料を使わないこと
・草は根から抜かないこと
・草の高刈を行うことで天敵を増やすこと
コンパニオンプランツやソルゴーなどの作物の身代わりとなる植物を植えること
・物理的、生物的に作物を守ること

この6つの方法が挙げられました。

 

 そして、これらを実際に今働いている職場で実践して無農薬栽培に挑戦してみようと思っているところなのですが、会社や社長の方針によってどうなるかという問題もあるため何とも言えない状況です。(笑)

 

参考文献:https://agri.mynavi.jp/2018_10_18_43956/